かつて江戸では、お酒は兵庫:灘を筆頭に上方の物を上物として扱い、それ以外の地方のもの、基本的には地元の物を下らないものとして一つのヒエラルキが成立していた。
そのお酒の番付に異変が起きたのは、明治になり政府が始めた審査会。
地方の酒蔵では、原価を無視して市販品とは違う高精白・長期低温発酵などいわゆる吟醸造りで酒を醸し出品した。
そのせいで灘・伏見など関西以外の地方の酒が上位に顔を連ねるようになった。
お陰で現在は、日本全国特にこの地方の酒が一番と言うわけではなく、銘柄で酒を選ぶ時代になった。
同様の胎動がコーヒーの世界で起きようとしている。
始まりは1999年。
ちょうど10年前。
ブラジルで初のカップ・オブ・エクセレンスが(COE)が開催された。
一般的にはジャマイカのブルーマウンテンを筆頭に、モカ、キリマンジャロ、ブラジルなど産地由来の名前でコーヒー豆が売られている。
これは冷静の考えれば極めて大雑把。
新潟の米、静岡の茶と同様だ。
当然、内容も危うい。
今の時代、やろうと思えばもっと生産者個人の単位で流通せさることが出来る。
ブルゴーニュやボルドーのワインのように。
カップ・オブ・エクセレンスとは、生産国ごとに農園単位で審査されるコーヒーの品評会。
例えばブラジルでは、数万軒の生産農家がある。
その頂点を目指す品評会。
その結果がインターネットで簡単に評価点数ごと判る。
100位内に入ることすら至難の技。
84点以上の得点を取るとcup of excellence(COE)の称号が与えられる。
ちなみに2008年のブラジルでは、たった
23軒の受賞。
いかに難しいかが理解できる。
当初5カ国の参加だったが現在中南米のコーヒー生産国を中心に9カ国に拡大。
ブラジル
ボリビア
コロンビア
コスタリカ
エルサルバドル
ガテマラ
ホンジュラス
ニカラグア
ルワンダ(アフリカ)
当然だがブルーマウンテンのブランド力を持つジャマイカは参加せず。
下手に参加して、高得点を取れないとマイナスイメージになる。
よく見て面白いのは、各国の最高得点を含め高得点のものを
日本人がオークションで落札していること。
それもとんでもない値段で。
恐るべし日本人ってところか。
どんどんこのCOEが認知・拡大していけば、必ずコーヒー選択の新しい流れになると確信します。
我が家は自家焙煎するので、今後COE以外のコーヒーは買わないようにと思います。
今回購入 各一キロ生豆
・
Las Nubes農園 (ニカラグア) 19位
・
Candelaria農園 (ガァテマラ) 25位
・
Agapantos農園 (ホンジュラス) 25位
カップ オブ エクセレンス
お奨めページ トップページ
外来数542人
閲覧頁数1,178ページ