この前山形であまり満足感のない鰻を食べたので、ついリベンジで昼は鰻にした。
これまた初めてのお店・駿河屋。
成田山参道で一番お寺に近い店。
成田山の参道には、何十軒も鰻を出す店がある。
さすが観光地。
何時も行く店は決まっているが、この前から気になったことがあったので初トライ。
気になった事とは、注文を受けてから鰻を裂くとわざわざ店前に謳っていること。(写真上でダブルクリック)
初詣の参拝客が明治神宮に次日本で二番目に多い成田山。
あのラッシュアワー状態では、時間当たり客を何回回転させるかが勝負。
いちいち注文を受けてから裂いてなんていられない。
だから節分まではこんなお触書きはなかった。
それが何時からかあったので気になっていた。
多くの鰻屋では、予め下処理をしておいて、注文を受けてあまり時間を掛けず鰻を出す。
これは客が辛抱が足らず急がす事と、店側の回転率を上げる事と、双方の利害が一致し現在の大勢となった。
ただこれが裏目に出て、何時白焼きにしたか判らないものや、蒲焼をちょっと温めただけの酷い物が出されることがある。
その点今日の店は、そのへんを判っているので注文を受けてから裂くことを宣伝として、また時間も掛かるよと客への了解を求めこのようなお触書きを表に出しているのだろう。
入店すると参道に面した焼き場の裏側と、正面右奥に六卓ずつテーブルがある。
二時近かったが、半分位のテーブルには客が着いている。
私がテーブルに座ると注文を取りに来た中年の女性店員が「時間のこと聞きました?」と尋ねる。
「鰻は30分ぐらい掛かります」と少し申し訳なさそうに言う。
私「そんなの当たり前でしょ」と言うと少し顔が和んだ。
私は1,890円のうな重を注文。
それから少し焦がすように焼きも指定する。
暫くすると骨の唐揚げとお新香、濃い茶がきた。
これで待てと言うこと。
割り箸も今までの鰻屋で一番良いもの。
最近は他の客の話を聞くのが面白いので聞き耳を立てた。
向かいに座った60歳代の女性三人組みは、「豆板醤・料理」「心理学・二人でも・一人でも生きていける」などがキーワードだった。
きっちり30分待って出てきたうな重。
蓋を取ると大きさで満足、焼きで失望。
私が焦がすように言ったことが伝わっていなかったようだ。
店員はさっさ行ってしまった。
普段の私ならわざわざ呼びに行って、焼直せと言うところだが、今日は体調が思わしなく弱気でそのまま食べた。
柔らかなのはいいが何か違う。
焼きにメリハリがないと言うか、しまりがないと言うか、普通の人は気に成らないだろうが私は釈然としない。
タレの味も、濃さはあるが何か違う。
コクがないと言うか、何だろう。
体調が良くなったので舌がダメだったのかもしれない。
帰り際焼き場を見たら20代ぐらいの若い職人二人だけ。
たまたまベテランが休みか。
駿河屋
千葉県成田市仲町359
0476-22-1133
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