これもキノコ狩りの山中に落ちていた野生の梨。
梨には西洋梨、中国梨、日本梨の三種類がある。
リンゴ・桃・枇杷・サクランボ・洋なし(ラフランス)など多くのバラ科の果樹は、外来種である。
その中で数少ない日本原産が日本梨。
原生種は、日本南部から韓国南部・中国にかけて自生するニホンヤマナシ。
これが日本で太古に栽培化され、改良されてきた。
今回、福島の山の中で落ちていた実は、直接の原生種ではなく、栽培種のエスケープ(逃避)型と思われる。
道路からも離れ、近くに梨園もないので、鳥や獣が種を運んだのか定かではないが、人が植えたとは到底思えない。
栽培種は黒星病等の病気に弱く、農薬による消毒なしには普通果実を収穫するところまではいかない。
その点、山中で出会ったこの梨は、表面が汚れているところはあったが、野生動物に種を運ばせる為にたくましく実を成らせた。
これで上手くいけば、子孫を残すことが出来るだろう。
梨の実を見つけてからあたりを見回したが、残念ながら落葉していて母木を発見することは出来なかった。
こんな出会いもキノコ狩りの楽しみの一つです。
今日もオチは梨。
つづく
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