我が家のワインは、赤も白も、スパークリングワインまで古くなっている。
バローロの巨匠ブルーノ・ジャコザの作った珍しいスパークリングワインも1997年、17年物になってしまった。
暑さを楽しむために、数少ない手持ち夏用ワインを週末に開けた。
ワインクーラーには、マイナス16度の専用冷凍庫で凍らせた保冷剤を二個入れ、ワインをすっぽり包むよう、ビニール袋を被せてワインの冷たさを保つ。
勿論グラスは冷蔵庫で冷やして置いた。
冷たさを舌に感じ、美味しく飲んだ。
と行きたかったが、そうは行かなかった。
迂闊だが、古いスパークリングワインだった。
古ワインには、作法が必要。
赤ワインの場合、古さにもよるが1時間以上前に栓を抜き、還元状態にあるワインを空気(酸素)にさらし、飲める状態に戻す。
デカンタに移すなどもその理由。
白ワインも赤ほどではないが、それでも同様のステップは踏む。
普段あまりスパークリングワインを飲まないので、すっかり油断していた。
今回の1997年のスパークリングワインも抜栓直後は、まさに還元状態だった。
普通のワインなら、そのままコルクを開けて待てば済むことだが、スパークリングワインは密閉栓をしなくては、どんどん炭酸が抜けてしまう。
こんな経験はあまりないので、慌ててしまった。
名案は浮かばなかったので、密閉栓はするが、待たずそのままワインを飲むことにした。
よく冷えてはいたが、何かすっきりとはしない味で、勿体無いなと思った。
それでも飲むのは私一人だけなので、ゆっくり飲んで行った。
残り三分の一位になったら、ワインも還元状態が解け、本領発揮の感じだった。
一旦栓を抜いてから、密閉栓をして、暫く冷蔵庫で休ませれば良かったかもしれない。
今度はそうしてみよう。
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