きっとアメリカ人が考えたと思うグレープフルーツナイフ。
日本では、国産柑橘保護のために長い間、外国産柑橘は輸入されていなかった。
勿論グレープフルーツも。
私が子供の頃は、普通のミカンとすっぱい夏ミカン、それに八朔程度が東京で食べた柑橘の種類だった。
その頃は、夏ミカンにしても八朔にしても、一房ずつ手で分け、じょうのう(果肉を包む白い袋)を剥いて食べた。
これはじょうのうが厚く固く食べづらい事と、苦くて不味いことが理由。
さらに言えば、日本人は指先が器用で、じょうのうを剥く事をそれほど苦にしないからで、これは不器用な外国人には難しい。
外国産グレープフルーツが輸入されるようになり、半分に切り果肉をスプーンですくって食べる方法を見た時、軽いショックを受けた。
柑橘でこんな方法があるなんて全く想像すらしなかったからだ。
確かにこの方法だと、早く食べる事は出来る。
また手も汚さないので、いいと言えばいい。
ただ綺麗に果肉を全て食べ切ることは難しい。
どうしてもすくい切れない残りは出る。
またスプーンを注し込む時、果汁が飛ぶという欠点もある。
ただこの先端の曲がったグレープフルーツナイフで果肉と果皮の間に切れ目を入れておくと、果汁の飛び散りは改善されるし、すくう時の力は殆どいらなくなる。
指先が不器用なアメリカ人が考え出したアイデアだろう。
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